2015年の支援

かんぼれんは立ち上げた当初より「人間を中心にした」活動を支援することを目指してきました。
2015年はイエズス会サービスカンボジア(以下JSC)シソポン事務所のプロジェクトの中から、開発支援では貧しい人や障がい者の家・トレイの建設・牛銀行に、教育支援では136人の子どもたちに支援を行いました。2016年のスタディーツアーでは、タイ国境近くの障がい者の家やトイレ、牛銀行を訪問し、支援先の人々の話を伺ってきました。

JSCでは、2014年の報告の通り、貧しい人々の自立のための支援をするとともに、将来を見据え、子どもたちの教育に力を入れています。かんぼれんもその方針に賛同し、さらに多くの子どもたちが教育を受けられるよう協力し続けたいと思います。

2015年支援一覧

1.Sok Eng(ソク エン)さんの定年退職

2.開発支援

  • 障がい者、貧しい人のための家 10軒
  • 障がい者のためのトイレ 5家族
  • 牛銀行 30家族

3.教育支援

  • 学用品(文房具、制服、カバンなど)  40人
  • お米による奨学金 20人
  • 奨学金  小学校2~3年生 5人
         小学校4~6年生 28人
         中学校1年生    4人
         中学校2~3年生  3人
  • 通学用自転車 36人

4.Light of Mercy Home 子どもの家

 

1. Sok Eng (ソク エン)さんの定年退職

シソポン事務所の責任者であり、立ち上げの時期から、かんぼれんとの橋渡しをして下さっていたソク エンさんが2016年3月で退職されました。ソク エンさんご自身がクメールルージュの迫害を受け、大切な家族を失いながら、内戦後、22年間JSCシソポン事務所の責任者として、最も貧しい人々のために働いてこられました。

私たちとソク エンさんの出会いは、2003年に社会司牧センターのスタディーツアーで初めてJSCのシソポン事務所を訪問した時でした。わずか2時間程度の訪問でしたが、ソク エンさんから、タイ国境に近いシソポンの最も貧しい人々や対人地雷に被災した障がい者への支援、学校のない村での小さな小学校造りなどの活動を伺いました。その時に細やかな活動計画と記録も拝見し、ソク エンさんをはじめスタッフの熱意と献身的な働きにツアー参加者一同感銘を受けたのです。

そして、シソポンでの活動を支援したいと、ツアー参加者を中心にかんぼれんを立ち上げることになりました。以来13年、かんぼれんのスタディーツアーでは、毎年シソポンを訪れ、ソク エンさんの案内で前年にかんぼれんが支援した各プロジェクトを訪問してきました。
次の年の支援先と予算についても、率直に話し合い、時には私たちと村人とが話し合う場をつくる等、情熱的に関わって下さいました。かんぼれんの願いである『シソポンの人たちと連帯する』ことができたのは、まさにソク エンさんのお蔭です。心より感謝を申し上げたいと思います。

 

2. 開発支援

障がい者のための家 5軒

 

貧しい家族のための家 5軒

 

障がい者のためのトイレ

1987年に地雷で左足を失い、義足で生活をしている男性(52歳)にトイレを提供しました。
トイレが遠く、藪の中にあり、時には自転車で行っていました。提供したのはトイレの材料だけでしたが、使いやすいように腰の高さに合わせて便器を設置していました。水洗も使いやすいと、ツアー訪問時に話してくれました。

 

牛銀行 30家族

牛銀行の発展

かんぼれんは2006年から牛銀行の支援をしてきました。
当時、障がい者5家族に支援をし、4年後までにそれぞれの家族は2頭の子牛をJSCに返し、その契約が終わりました。現在までに、かんぼれんでは17家族に牛を貸し出しましたが、牛銀行のプロジェクトにより32家族が助けられているそうです。

今回のスタディーツアーでは、牛銀行で牛を増やした方に「息子が重い病気になったときには、牛を売って手術ができ、本当に感謝している」との話を伺い、とても感動しました。

 

3. 教育支援

学用品

お米による奨学金、奨学金

通学用自転車 50台

 

4. Light of Mercy Home 子どもの家

JSCが運営するプノンペンにある障がいのある子どもたちの施設。
ここでは、身体障がい、視覚障がい、聴覚障がいなど様々な子どもたち30人以上が助け合いながら暮らしています。毎年スタディーツアーで訪れるとカンボジアの伝統舞踊や音楽演奏などで大歓迎してくれます。
今年もカンボジアの伝統舞踊や音楽演奏などで大歓迎してくれました。